●疾れ!センチュリオン
〜第4話 あの砲を動かせ!〜

●砲塔旋回機構の製作
●組上がった砲塔旋回ギア。

●一通りのパーツを組み込んだ状態。中身ぎゅうぎゅう。
 今度は砲塔旋回機構の作成です。ここから先はまるまる移植できるパーツはなく,流用・自作の世界です。

 基本的な動力はサーボに頼ることになります。サーボは黒い箱に短い回転軸が付いた単純な形をしており,プロポのスティックを倒すとその角度に比例して,軸が回ります。回転角度はせいぜい120度くらいのため,360度回る砲塔などの駆動力には向きません。

 ところが,ちょっとした加工を加えると,この問題が解決してしまいます。サーボの内部には軸がどれくらい回っているかを検出するポテンショメーターと呼ばれる可変抵抗が入ってますが,これが働かないようにしてやると,サーボの軸はスティックを倒した速度に比例してぐるぐる回るようになるのです。

 私が昔持っていた双葉のサーボにはこのポテンショメーターを簡単に殺せるようにギアとのリンクの間に専用の部品が設けてありました。ですが今回Yahoo!でゲットした低価格なサーボにはここが直付けになっていたため,削ることで対処しています。

 さて,砲塔の回し方ですが,砲塔の内周リングにゴムローラーを当てて砲塔を回転させるという方法を考えておりました。簡単な機構だし,小さなローラーを使えば高い減速比が得られるからです。

 ところが砲塔の回転抵抗は実はかなり大きく,ローラーの接触圧が低いとうまく回らないことが判明しました。そこで向こう側から強めのスプリングが付いたもう一つのローラーで内周リングを挟む込む方式に改造してみたのですが,今度はちょっとでも引っかかると抵抗で駆動サーボが根こそぎ外れてしまうというトラブルが発生しました。ボディの裏側から強力にネジ止めすれば解決しそうですが,あちこちに大きな負荷がかかる心配を考慮し,残念ながらこの方式は諦めることになりました。

●工作基本セット。最近入手しづらいです。

 次に考えたのがプラネタリーギアを使う方法です。これはタミヤのホームページでも紹介されている方法で,パンターの作例があります。>パンターでは砲塔側にギアを入れていますが,今回は砲塔にはまだまた詰め込むものがあったので,ボディ側にサーボとギアを積みました。ボディ側のスペースを大きく取って置いたことが功を奏しました。ポテンショメーターを殺したサーボにギアを2段積みにして減速比は1:30にしてあります。こちらは製作上の失敗や装着後のトラブルも少なく,お勧めの工法です。


●砲身上下機構の製作
●作りまくった配線パネル。右が最終型で4枚目にして完成。

 これで2chのキャタピラ動作と砲塔の旋回が可能になりました。手持ちのプロポは4chなので,これで砲身の上下を行います。サーボとリンクさせればスティックの角度に合わせて砲身を上下させられるので作業はそれほど難しくありません。ですが,敢えて“冒険”をすることにしました。

 立てたプランは以下の通り。サーボが動かすスイッチを配線基盤の上でスライドさせることにより,1つのモーターの正転・停止・逆転,2つのチャンネルのオン・オフの状態を作り出せます。具体的には右の上下スティックを動かすと砲身が上下し,スティックを上いっぱいに動かすとチャンネルAがオン,下いっぱいまで動かすとチャンネルBがオンになります。そう,タミヤのタイガーIの主砲,機銃を発射とほぼ同じ操作環境を狙っているのです。これらのスイッチには本体とは別電源を使用しており,とりあえず単4電池一本を砲塔に搭載することにしました。006P電池までは搭載できるスペースを確保できているので,その気になればレーザー発振器くらいは載せられそうです。

●砲身上下用のギア。ウォームギアで2段減速。

●砲塔内に組み込んだ状態。結構小さく出来ました。

 とはいえ,実際の製作にはかなり手こずりました。安定したスライド接点を作るには相当の圧力が必要でした。そのため最初作った両面テープにアルミ箔の配線基盤は数回の動作でめくれ上がってしまいます。次に試した自動車用の耐熱アルミテープも数十回の動作で凹んで接触が不安定になってしまいました。最終的には銅板を使うことになりました。極薄の銅板で作ったパターンをエポキシ接着剤で貼り付け,周囲もエポキシで盛り上げた後,1000番のヤスリで平面出ししたものを採用しました。銅はアルミよりも堅くてエポキシとも相性がよく,今のところ問題なく動作しています。

●メカ部完成! しかし操縦は大変。

 次に砲身を上下させるギアボックスの製作です。将来砲塔にどんな兵器が付くか分からないので,極力場所を食わず,さらに強力な減速比が得られるギアボックスが必要になります。そこで製作したのが2段減速ウォームギアボックスです。ウォームギアは受ける側のギアの歯数分の減速比が得られます。コンパクトに収まるため,36枚のギアで2段減速するギアを砲塔の右側スペースに納めることが出来ました。

 かくして無事に出来上がったのはいいのですが,動かしてみてちょっと問題が発生しました。操縦が滅法難しいのです。もともと飛行機用の4chプロポは,右の上下スティックをエンジンの出力制御に使うため,スプリングが入っていません。ほかの操作に気を取られるといつの間にやら砲塔が上がりきったり,下がりきったりしています。結局プロポ側に細工し,中立位置でノッチが引っかかるようにして解決しました。