"98.08.06"Issue
ILMA-MRCが次回競技会に
実験機のレース投入を示唆
問われるYF-2Xレイホークのボディ強度

 ILMAモーターレーシング・カンパニー(ILMA-MRC)は8月9日,来月上旬に開催予定の第5回奥多摩総合評技会で,同社製の試験機体"YF-2Xレイホーク"(右写真)をレース投入する可能性があることを明らかにした。

 この機体は今年春にエポキシ樹脂と水性アクリルコート塗料の試験評価用にフル・スクラッチされた機体。当初は実戦を想定していたが,強度の問題と周囲からの慰留により,レース参戦を見送っていた。

 今回のILMA-MRCの計画変更は第5回レースにおけるレギュレーションの大幅変更に端を発する。第5回ではモーターや駆動形式に関する規制がなくなり,コース性能も大幅アップする見通し。伊東レーシングを初めとする各チームがハイパフォーマンスカーの導入を予定しており,前回優勝のILMA-MRCも新マシンの開発を余儀なくされる形となった。

 ILMA-MRCでは当初チームの代表機体"ザウバー・ソニック"(下の写真,右側)を新フォーミュラーに向け改良する予定だった。しかし,従来のレッドヒップクラス(注1)を優先し,ザウバーは従来通りのカテゴリーに出場する。

 ILMA-MRCの開発部長によれば「現在ザウバー系列の全く新しいフォーミュラー・カーの準備を始めている。しかし期間が短いため,当日どちらが出場するかはぎりぎりまで分からない」という。

 結果的にILMA-MRCは次回レースで,2カテゴリーにワークス体制で出場する形になる。新規の部分も多く,共倒れにもなりかねない。開発が間に合うかどうか,レースの結果は微妙になりそうだ。
(注1)レッドヒップクラス:田宮の純正モーター「ハイパーダッシュモーター」もしくは「マッハダッシュモーター」を使うクラス。どちらのモーターも後部が赤いため,この名が付いた。