"99.03.07"Issue
オクタマ艦隊旗艦SJが夜間試験航海
豪雪の高速で無視界走行に挑戦
24時間交代運転で雪道900Kmの走破に成功---------同行レポート・前半

 オクタマ艦隊は2月末日,改装が完了したSJ-10のテストを兼ねて,急遽雪中航海の計画をとりまとめ,翌3月1日にこれを決行した。今回は公開テストとなり,弊紙記者も同行した。

 今回のテストは24時間のスケジュールの中に,豪雪地帯での砕氷性能,雪中高速航行による漏水試験,温泉での熱補給,3月に廃業予定の鉄道見学が予定された。また全行程で新装備のソニー製GPSの試験評価も盛り込まれた。さらにILMA島にて購入されたコーヒー用ボナポッドとオクタマ島所有のパーコレータとの性能比較試験も加わっている。同試験隊はボナポット側の試飲を行い,午後10時半,ILMA島を出発した。

豪雪の関越航路は視界10m以下
 まずSJ-10は関越航路につき,速度を上げて漏水試験を行った。関越航路は猛吹雪となり,全面規制状態。街灯はなく,ヘッドランプが照らす光も数メートルをといった状態(写真左上)。中央分離帯の存在を示す警告灯の明かりの動きから前後位置を判断し,航路のカーブの度合いを予測し,走行する。それでも時速70Km以上で前進した。

 途中GPSのテストを兼ねて電波誘導による計器航行も創案されたが,危険きわまりなく,即刻中止となった。その後航路上の港にて1回停泊(写真右),関越航路の突破に成功した。

第2目標は難なくクリア
 一般航路に降りたが,給油が出来ずにSJの艦内は一時騒然となった。しかし,15Kmほどの迂回で給油港を発見し,再び豪雪地域へと進路を向けた。目標は新潟諸島最大の豪雪地帯である十日町島である。一部除雪が進んでいたため大事にはならず,SJは快調に距離を伸ばした。途中数カ所で吹雪となったが,速度が出ていた関越航路の時ほどの困難さはなく,スタッドレスのみで目標の突破に成功した。

大波立つ海岸にてコーヒー比較試飲
 その後SJは日本海岸に停泊,時折高さ5mを越える白波が立つ海岸で比較試験用のパーコレータをセット,ボナポッドと同じコーヒー豆にて試飲を行った。どちらも良好であったが,主観的判断の結果,雑味の少ないパーコレータに軍配が上がった。

雪上航行中に主発動機が停止!
 コーヒー試験が完了するとSJは北陸航路に入り,猛吹雪を受けながら第三目標の鉄道駅に向け北進を開始した。GPS装置が計算した目標予定時間を1分,2分と縮めながら,速度を上げていったが,ここで事件が発生した。

 高速航行中に突然,発動機がスローダウン。その30秒後に発動機は沈黙,SJは航路上にて停止した。だが,あいば艦長はスローダウン直後にすでに原因を究明。停止するや否や,2分ほどで試験応急処置を行った。  原因はコイル部分でのリーク。左側面からの吹雪により,ボンネット内に氷雪が侵入,熱により溶けた水がコイルの電極周りに悪影響を与えたものだ。その後,応急処置のため2回ほど停止し,完全な防水加工を施し,予定より十数分の遅れを取り戻すべく,再び北進を開始した。(取材協力・オクタマ艦隊宣伝部)