"01.05.13"Issue

オクタマ艦隊が初の集結
老艦が集まる大合同演習に参加
ジャンケン大会にて大波乱、“悲願のパーツ”が賞品に
ジムニーばかり、70台以上が集結した  オクタマ島を中心に活動をする四輪駆動車群(通称、オクタマ艦隊)が初の共同演習を行った。今回参加した演習は相模湖ピクニックランドで開催された『レトロジムニーカーニバル』。その名前の通り、艦齢の高いジムニーを中心としたイベントだ。ショップ主催のイベントながら、参加者のイベントに対する忠誠意識は高く、ジムニー以外の車両は自発的に会場の外に停泊している。そのため、集合地点にはジムニーばかりがぎっしりと集まった。

左よりLJ-20、SJ-10、JA-71。水色ジムニーが並ぶ夢の競演だ。  今回演習にはオクタマ艦隊司令官のあいば氏が所有する旗艦のSJ-10を筆頭に、LJ20糊氏所有のLJ-20、ILMA島からも艦隊旗艦JA-71が参加し、オクタマ艦隊各方面のジムニー3両全てが初の集結を遂げた。かつてSJ-10とLJ-20はILMA会議場での答弁において、どちらも同じ色であるらしいことが分かっていたため、2両が並ぶ姿に一同は感激。実際に集結してみたところ、あいば号はやや明るめの水色、LJ20糊号はやや渋めの水色であることが判明した。さらに15分後、松浦氏がカタナ1100というこれまた凶悪なバイクにて登場。同じスズキ車であるためか、スタッフから会場内の停泊地に誘導された。

光ったLJ20糊氏の操艦技術
ヒルクライムもこなせる強いエンジン
見事な腕前で難局を乗り切るLJ20糊氏
 参加艦艇が集結すると、さっそくコースへの出撃となった。相模湖ピクニックランドには四輪駆動車専用のコースが用意されており、イベント参加者は自由に走ることができる。あいば氏のSJ-10に荷物をまとめ、LJ-20とJA-71がコースに出ることになった。まずはLJ-20糊氏が果敢にヒルクライムに挑戦。2アタック目で見事に登りきった。同艦はエンジンが360ccしかないが、軽い車体と見事な操艦により強力な走破性能を発揮する。登りきったあとの下りも道が斜めに傾斜する難所で、LJ20糊氏は左後輪と右前輪が浮くという、いわゆる対角線スタックと呼ばれる脱出が難しい状態に陥った。だが同氏はシャックリングと切り返しを使って前後の余裕が全く無い場所で前輪を谷側へと落としながら見事に転回し、バックで上の道に駆け上がり脱出。周囲から拍手が沸いた。

 続いてILMA艦隊のJA-71の出番だ。同艦は戦闘任務から離れて久しいものの、1995年当時に最強と言われたIMPS製のソフトハイキャンバーリーフスプリングと低圧ガスショック、さらにスタビライザ除去という組み合わせの脚を装備している。そのリーフはその効能書き通り、助走で得たエネルギーを坂の入り口で前脚に貯め込み、その反動で一息で駆け上がった。だが、おかちん氏は下り坂ではLJ-20の真似は出来ないと判断。山側を駆け下りるが止まりきれず、側道の轍に前輪を落としてしまう。約5分間の膠着の後、下りの道をバックで降りるという。同じバックでもやや情けない姿でクリアした。

このまま飛びそうなJA-71。でも前輪が回ってない点に注目  実は、このときすでにおかちん氏はとても恥かしい失敗を犯していた。奇しくもあいば氏が撮影した画像にその前兆が見て取れる。

360ccエンジンの粘りにあいば氏感激
 次に訪れたセクションは“バケツ”と呼ばれる巨大な穴である。LJ-20はこれまたひょいひょいと穴の底に下り、無駄な助走もなく、綺麗に駆け上がった。自分の車を置いてきてむずむずしているあいば氏を発見したLJ20糊氏が「運転してみませんか?」と誘ったところ、20秒後にはあいば氏のシートベルト装着が完了していた。

初めて乗った車を、自分の手足のように使うあいば氏  LJで実戦コース入りするのは初めてのあいば氏だったが、バケツの底をするすると縦断すると淵の向こう側で切り返し、別の方向から再トライ。このアタックも一発で決めた。車から降りたあいば氏は「こんなに頭が軽いなんて!気持ちいい!」と自艦のSJが搭載する550ccエンジンとの違いに感激。LJ20糊氏も「自分の車がトライしているのを見られるなんて滅多に無い」と嬉しそうな様子だった。

おかちん氏“四駆乗りの恥”を披露
 その後、おかちん氏がJA-71でバケツにトライ。縦走は問題無く出来たものの、LJ-20が苦戦していた馬の背状のバケツの淵にて散々もがく結果となった。その時周囲から“前輪が回ってないかも”との指摘を受けたが、JA-71は脚と馬力を使って無理矢理脱出に成功。その後、あいば氏にバトンタッチした時になんと2輪駆動でトライアルをしていたことが判明した。

 通常、戦闘区域への突入と同時に4L(四輪駆動でさらに低速&高トルクのギア)に切り替えるものだが、実際のコースまでの距離を知らなかったおかちん氏は入り口で4Hに切り替えただけで走行。ヒルクライム時に4Hから抜けて2Hとなってしまっていたようだ。  2WDと4WDのシフトミスは転倒やスリップにもつながる四輪駆動で肝の操作と言える。「あのコースを2WDで抜けたんだから凄い」と賞賛の声も上がったが、ILMA艦隊の訓練方法に重大な波紋を投げかける結果となりそうだ。

新メニュー「パーコ麺」が登場
SJ-10の後ろがにわか台所に じょろじょろ〜とパーコレーターで湯切りされるそうめん  こうしてひとしきり遊んだ後、昼食となった。LJ20糊氏は同乗されてきた御連れの方と手際よくパスタの準備にとりかかった。一方、ILMA艦隊が用意したのは「そうめん」の袋だけである。だが、あいば氏が持ってきたコーヒー用のパーコレーターを奪うと、それで麺を茹で始めた。パーコレーターは注ぎ口にメッシュが切ってあるので、実は湯切りに便利な道具。あとは紙コップに2倍濃縮の麺汁と氷をぶち込めば完成だ。当日朝にコンビニの店頭で思いつかれたものだが、なかなか便利なメニューであることが判明した。さらにLJ20糊氏からはパスタをご馳走になり、一同満腹となる。

 しかし、今回一番美味かったのは、LJ20糊氏から頂いた「水」であったことは間違い無い。同氏の家では敷地内に清水が沸いており、遠くからその水を貰いに来る人がいるほどの名水だ。頂いたところ見事な軟水で、ポリタンク一杯の水は恐らく3割近くが直接飲用されてしまった。

あいば氏悶絶、大荒れのジャンケン大会
ジャンケン大会の様子  ジムニー談義やら、松浦さんジムニー練習会などで陽が傾きかけた頃、カーニバル主催のジャンケン大会が始まった。賞品はジムニー用のグッズやパーツなど。1等賞はオフタイヤ(アルミホイール付き)の中古となかなか豪華な賞品だ。だが、あいば氏の目は3等賞にある「SJ用の後部座席左右セット」に釘付けとなっていた。すでに絶品のパーツだが車検に必要な部品で、あいば氏のSJは涙ぐましいまでの補修がなされており、同氏にはまさに喉から手が出るほど欲しいパーツだったのだ。

 大会の方式は主催者と一斉ジャンケンをして勝ち残る方式。オクタマ艦隊は5人もいながら敗退を繰り返し、そして運命の「椅子セット」がやってきた。あいば氏の目の色が変わった。鬼気迫る気合で勝ち進み、なんとあと2人、というところまで到達してしまったのだ。どこかから声が上がった「一個ずつ分けたら〜?」。だがあいば氏は決然と言い放った。「いや、これは勝った一人の総どりでしょう!」。そして決戦。あいば氏は見事に敗れ去り、周囲の爆笑の中、絶叫して土の上を転げまわったのである。

奇跡の逆転劇、あいば氏は死なず
 椅子を取り逃してしまったあいば氏だが、そのツキは止まらず、2位の賞品でもあと2人まで到達した。だが、すっかり気落ちしたあいば氏はその場で辞退してしまう。つれなくされた勝利の女神の気まぐれか、最後の賞品で驚きの展開となった。バイク参加の松浦さんがオフタイヤを勝ち獲ってしてしまったのだ。運びようもないし、そもそも車を持ってない松浦さんは「誰かいらない?」と途方の様子。ILMAのJA-71にはぴったりだが、実はまさに現在履いているタイヤと全く同じ物。うーん、と一同が唸っているとLJ-20糊さんが「さっきの人と交換して貰えたらなあ」と一言。その時既にあいば氏はあの対戦者の元へ走り出していた。

商談成立の記念撮影。手に持ってる黒いものが問題の椅子  先方は親切な方で2つ返事でOKを頂けた。やはり後席の椅子は貴重品だが、自分には他にも探すツテがあるので大丈夫とのこと。あいば氏が毎分4回くらいのペースで松浦さんと椅子の人に御礼を言っているうちに、ついに解散の時間となったのである。

 皆が笑顔であった。実に楽しい経験をした。あいば氏に至っては悲願のパーツまで手に入れてしまった。しかし、あいば氏はなぜあの時、椅子を2つ欲しがったのだろう。SJ-10の椅子は片方しか壊れていないのだ。実は同氏には何やら計略があるようで、単なる欲張りではないようだ。いや、やはり単なる欲張りかもしれない。

おまけ、イニシャル“J”
いやもう、速いのなんの。オクタマでは敵無しですなあ  笑いが止まらないあいば氏の帰り道は、行きにも勝る強烈なハイペースぶりであった。途中コンビニでLJ20糊氏が「ちぎられちゃうので先に行きます」と言ったほどだ。その後もペースはどんどん上がり、峠近くになるとスカイラインのR33をカモりだす始末。結局LJ20糊氏には追いつけなかったが、同氏の家の近くで荷物を降ろしている姿に出くわすと、あいば氏は颯爽と手を振り、走り去った。この2分後にSJ-10とJA-71は大渋滞に捕まる。