"02.02.24"Issue
ILMA艦隊旗艦、大修理を敢行
エンジンマウント、幌など交換
1日で40点以上の部品換装を達成
オクタマ基地にて修理開始!  2月2日から3日にかけて、オクタマ基地にてILMA艦隊旗艦であるジムニーJA-71の大修理が行われた。同ジムニーは艦齢14年を数える“お年頃”を迎えており、細部の信頼性回復を図るべく、老朽化したパーツ類の総交換を行った。
 今回の補修に先駆け、ILMA艦隊ではジムニーのパーツおよそ40点を用意。中には新品純正の幌といった高価なパーツが含まれていたため総費用は16万円を越えていた。ILMA艦隊はもはや後戻りできない状況となっており、全てのパーツの取り付けがスムースに行くかどうか、非常に心配されていた。
 当日2日はあいばオクタマ工廠長を筆頭に、LJ20糊氏、さくぞう氏が作業に加わった。夕刻より応援でKI-CHI氏、しきしま氏も加わり、大規模な作業が行われた。

LJ20糊氏、“足技”を披露
ブロックを敷いて潜りやすく  今回の作業は経験豊富なあいば工廠長とLJ20糊氏というゴールデンコンビによって作業が進められた。打ち合わせは、それぞれの作業分担と手順の確認のみ。走行時の熱が残っているうちに早速ミッションオイルの交換が行われた。
エンジンマウントの場所は狭い  通常、ミッションオイルは粘性が高いため、個人での交換は難しい作業なのだが、LJ20糊氏は使いこんだ大型のオイルポンプを取りだし、難なくこなしていく。車体に潜ってミッションケースの注入口にフィラーを指しこみ、なんと足でポンプを動かし始めた。手馴れた手つきどころか「足つき」である。ものの30分ほどで、ミッション、トランスファ、前後デフと4つのギアボックスの交換が完了してしまった。

ジャッキアップポイント探し ジャッキ1つでマウント交換
 次に行われたのは、最大の作業となったエンジンマウントの交換だ。JA-71の場合、エンジンは3箇所のマウントで支えられているが、このゴムが劣化して固くなるとエンジンの振動がボディに大きく伝わるようになり、乗り心地のほか、車体にも悪影響を及ぼす。このため、今回意を決して、このマウントを交換する計画を立てていた。
こっちかな?いや、そこから…  交換手順は実に大胆だ。エンジンそのものをジャッキアップしてしまい、持ち上げたその隙にマウントを交換してしまおうというのだ。エンジンそのものは数十キロしかないが、上から持ち上げるには相当の設備が必要となる。バランスの問題は残るが、下から持ち上げた方が作業が楽なのは間違い無い。
マウント交換完了。あとはエンジン下ろすだけ。  まずはジャッキアップポイント探しから始まった。もはやこの辺りになるとあいば工廠長とLJ20糊氏の独壇場。前輪のアクスルシャフトとエンジンの間にジャッキを噛ませて持ち上げるのが一番簡単だという結論に達した。早速作業が開始される。だが、エンジンマウントのネジはかなり長く、相当量のジャッキアップが必要そう。幾度かの試行錯誤の結果、エンジンマウントの基部の金具ごと外したほうがジャッキアップ量が少ないことが判明した。そこで、基部ごと取り外し、マウントゴムを交換したうえで、元の位置に戻す方法が採られた。
 エンジンマウントはエンジンを左右から挟むように付いていたため、ジャッキアップは2回に分けて、それぞれの方向にエンジンを持ち上げた。マフラー接続時に最初のマウントの向きが逆であることが判明するなど、細かなミスはあったが、正午過ぎにはマウントは無事交換が完了した。

エアフィルターは見事に真っ黒 外装、内装品の交換進む
 ゴールデンコンビが獅子奮迅の作業を進める中、さくぞう氏とおかちんの両名は、外装パーツの交換作業を並行して行った。ウインカー類のレンズを全て新品に交換する作業中、反射板の驚くべき汚れが見つかった。ミラーの底はコケで緑色。さらにコケを洗い落とすと、銀メッキは完全に剥がれ落ちていた。余りの汚れっぷリに一同は爆笑。しばし作業ができない状態に陥った。
 エアフィルターも予想以上に汚れていた。エアフィルターは交換が簡単なため、過去7,8回は交換・洗浄されている部品だったのだが、「初めて替えたのか?」という質問が飛び出るほどの汚れよう。古いフィルターは新聞で厳重に包まれ、廃棄されることとなる。
 外装、内装のパーツ類はネジで付け替えるだけなので、作業は順調に進む。汚れとの戦いが最大の障壁となったが、マッドフラップ、ペダルゴム、メーターパネルレンズ、ホーンスイッチなどが次々と交換されていった。

エンジンルームの作業も大詰め
ワイヤーがボディに通らない〜 アクセルワイヤーは微妙に形が違う  エンジンマウントの交換が終わったエンジン側では、あいば氏とLJ20糊氏によって冷却水交換、サーモスタット交換、エキマニカバーの交換などが進んでいく。やや手間取ったのがアクセルワイヤーの交換だ。アクセルワイヤーは部品に改良が加えられたのか、エンジン側の形状がやや変わっている。ペダル側を室内に通す作業が非常に面倒で、3人がかりで押したり引いたりの大騒ぎとなった。
 サーモスタットはかつての交換でカバーのネジを舐めてしまい、航行不能に陥ったことのある因縁の深いパーツであった。今回の交換ではシールやネジ類も全て交換されたため、信頼性が大きく回復することとなった。

嗚呼!壮烈なる幌の最期
 作業も大詰めとなり、今回用意されたパーツの中で最も高額(9万円)という幌の交換が行われることになった。従来の幌はかなり老朽化が進んでおり、あちこちに亀裂が入っている状態であった。
古い幌を外そうとしたら、バリ!  これを全員で外そうとしたところ、あちこちから驚きの声が上がった。何と粉々に割れてしまったのである。劣化は恐ろしいほどに進んでおり、力を入れて押すと幌は海老せんべいのごとく簡単に割れてしまう。高速道路などの走行で崩壊しなかったのは奇跡としか思えないほどの脆さだ。この様な状態になりつつも、乗員を風雨から守りつづけていた幌の尽力に対し、おかちんILMA艦隊長官が一人目頭を熱くしていたことをここに記しておきたい。
日が落ちてきた、急げ、急げ  一方、新品の幌は「これが同じ型番の幌か?」と疑うほどの極上なものであった。先ほどの幌を見ている一同は、艶があり、しなやかで、透き通った新しい幌に嘆息を漏らした。ただ、今まで畳まれていたために皺が多く、張り上げるのに一苦労。一部のホックは外したままとなった。今後天日にてゆっくりと伸ばされていくのを待つ形となりそうだ。

作業完了を記念して銘板を交換
 かくして夕方となり、作業終了の時間が近づいてきた。この時のために用意した新しい銘板が取り付けられ、記念撮影などが行われた。その後しきしま氏とKI-CHI氏を交え、怒涛の徹夜宴会へと突入していった。
最後にEPIの銘版を交換〜  残念ながらエキゾーストパイプやルームランプスイッチの交換は断念となった。エキパイはエンジンとの接合ボルトが強力に固着しており、ボルト破壊の恐れがあったこと、ルームランプスイッチは配線を手繰るのが大変な割に優先度が低かったためだ。ちなみに予定されていた錆び穴埋めは、天候の問題と自ら用意するとしていたリューターを忘れた某ジムニー艦長の失態のため、先送りとなった。
 とはいえ、一日に行えた作業量としては申し分ない出来であったと言えよう。翌日の天候が大荒れとなったため、翌日に作業を残さなかった作業采配は結果的には大正解だったと言える。
 こうした大規模な作業が順調にすすんだのは、あいば工廠長とLJ20糊氏という強力コンビ、洗浄・交換作業を黙々とこなしていったさくぞう氏の力によるところが大きい。ILMA艦隊より同3名に名誉勲章の授与が近々予定されている。